ドイツの中堅メロディック・デス・メタル・バンド SUIDAKRA の 6th アルバム。前作はなぜか国内盤もリリースされちゃったんだけど、本作はどうやら出ないっぽい？

キーボードによる演出は最小限に抑え、正統ヘヴィ・メタルなリフ・ワークの上で2本のギターのアンサンブルがストイックにメロディックなフレーズを重ねてゆくという、ちょいと前の北欧系メロディック・デスの王道スタイルを貫く IN FLAMES ＋ MITHOTYN ÷2 な無骨で漢らしいサウンドは、「ヴァイキング・メタル」と言っちゃっても過言ではない勇壮な旋律がテンコ盛り。

最初聴いた時は、その折り重なり過ぎて溢れ出る魅惑のメロディの妙に前作からの格段の成長を感じてスゲー嬉しくなっちゃったんだけど・・・何度か聴くうちにその悦び以上に気になる部分に引っ掛かり始めたんだよね。

冒険的なほどに多くの箇所を占めるクリーン・ヴォーカルでのメロディック歌唱・・・それが・・・致命的に下手なんですわ。（苦笑）　ほんとに印象的なメロディを歌ってて楽曲中における重要度が非常に高いだけに、この下手さは結構ツラいなぁ。

ってことで、相変わらずヨサゲなんだけど今一歩惜しい感じ。
　(Nov. 19, 2003)