Impressions
遅くてカッコイイ!(笑)
近作では、わかりやすい形でロックの衝動的なグルーヴの追求を行っていた CATHEDRAL だが、この新作では一転して初期の独特の味であった暗黒ドゥームの醍醐味を、大胆にその表層に復活させている。
その、過去に自らから採取し冷凍保存してあったドロドロの血漿を再び自らの体内に輸血するが如き大英断は、作品を重ねる毎に質を高めながらも、反面代わり映えしない「CATHEDRAL 節」で覆われていたのもまた事実であったこのところの作風が醸し出す「枠」の範囲内での飛躍を期待して本作に臨んだ我が身に、強烈なインパクトを与えることに成功した。
往年のように超ロー・テンポでグリグリと回転するドゥーム・リフは、眩暈を覚えるほどに心地良いヴァイヴに彩られてはいるが、実はそれらのパートが配される母艦となる楽曲自体は、往年の彼らが得意としていた(そしてオレもそれを最も求めていた)TROUBLE 的な曲展開のマジックに支配されているわけではない。
ま、CATHEDRAL って、バンド名とか持ち合わせた独特のムードの Cool さに姦られちゃってるから冷静な判断できないんだよね~。(苦笑)
満足度 : 83%