Impressions
ARCH ENEMY / Rise of the Tyrant (2007)
スウェディッシュ・メロディック・デス・メタル・バンド ARCH ENEMY の約2年振りのリリースとなる7thアルバム。
前2作はイマイチ煮え切らない淡色具合の楽曲群が物足りなさを感じさせていたが、本作はそんな前2作の中にも確実に存在した良い意味でのソリッド+ブルータル(&微ゴシカル)な魅力と、初期の作品群を支配していた叙情的なドラマ性が大胆に融合した、「うん! "Wages of Sin" の次作はこうあるべきだった!」的な好盤となった。
このところその単調さがちょっと気になりだしていた Angela Gossow 姐さん (vo) の獣声にエネルギーと説得力を兼ね備えた良質のエモーションが生まれているのも大きなポイントだが、やっぱなにより Michael Amott (g) & Christopher Amott (g/祝復帰!) 両者のギター・プレイが、その魅力を最大限に引き出されるべく構築された楽曲の中でガッツリとフィーチュアされている様には溜飲が下がりまくり。てか、ギターの音量あまりにデカ杉で、Daniel Erlandsson (dr) のせっかくの先鋭ドラミングが埋もれがちなのが残念なほどナンデスケドwww
確かに、メロディや展開の中にこれまでの焼き直しと思える箇所があったり、あんまりにもあんまりなベタベタさ(歓迎/笑)に迎合を狙ったようなあざとい計算高さが滲んでいたりはするけど、それはそれで全然OK。この路線への再シフトは、素直に嬉しいと思えるですよ。
そうそう、結局 Christopher はツアーに参加できなかっただけでスタジオ・アルバムに穴を開ける事はなかったんだけど、正直、その敏腕サポートっぷりで確実にバンドをワン・ランク上に押し上げる原動力となっていた Fredrik Åkesson (KRUX, TALISMAN, OPETH) が参加したスタジオ作品も聴いてみたかった気もするな。て、てか、Fredrik、いつのまにか OPETH に加入してたのね!? ・・・今日知りました。(遅)
とりあえず、もうあと一ヶ月先に迫ってきたLOUDPARK07でのショウが俄然楽しみになってきた!
(Sep, 20, 2007)