Impressions

LUCA TURILLI / The Infinite Wonders of Creation (2006)

投稿日: 2006/06/20

イタリアン・エピック・メタル・キング RHAPSODY のギタリスト/コンポーザー Luca Turilli 王子 の3作目のソロ・アルバム。

いつもの Olaf Hayer (vo/DIONYSUS) に加えて、RHAPSODY の名曲 "When Demons Awake" でも客演していたミュージカル/ゴスペル畑の黒人女性シンガー Bridget Fogle を迎えた男女ツイン・ヴォーカル体制となり、Luca 様 独特のボンバスティック・ワールドは更にパワーアップッ!!・・・とは行かなかったみたい。。

とにかく、楽曲が圧倒的にヌルい。オーケストレーションやクワイア、そしてエレクトリック・エフェクトを惜しげもなくフィーチュアして歴史と近未来を折衷させた壮麗な構造そのものは過去2作に準じるものの、単に疾走パートの有無の問題ではない骨格部分のメリハリの無さは致命的。また、これまで以上にランドスケープ・ミュージックとしての機能を目論むも、目に浮かぶのは大自然の雄大な風景ではなく、精巧かつ緻密に人造されたCGのそれなんだよね。

そうなってくると、いつになくキーを抑えた Olaf の歌唱も覇気が無いように感じてくるし、新たな魅力の創出に貢献するはずの Bridget にしても、さすがのオールマイティな上手さを誇るものの、それ故の八方美人的な魅力の薄さはかなり残念な感じ。

うーん・・・RHAPSODY の次作もちょっぴり不安になってきたな・・・。

 (Jun, 05, 2006)

満足度 : 56
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