Impressions
PRIME TIME / The Miracle (1998)
投稿日: 1998/10/20
こりゃ「Eduard Hovinga が加入した NARITA 」と言っちゃっていいのでは?
事実上 NARITA の最終作となっている "Life" の延長線上に位置する、ダイナミックなリフと欧州的叙情様式味をブレンドした落ち着きのある正統派メタルに、Eduard Hovinga が懸命に ELEGY に持ち込もうとしていたキャッチーなPOP フィーリングを加味した方向性のサウンドを聴かせてくれる。
が、楽曲のクオリティがイマイチに感じられて仕方がない。 Eduard Hovinga の繊細なコントロールを堪能することができるしっとりとPOPな味わいのタイトルトラック "The Miracle" などのキャッチーな曲の中には、彼の素晴らしい歌唱の産物としていくらかの魅力を見出すことができるが、ミディアムテンポのオーソドックスなメタル・チューンがあまりにも練られていないのだ。
お得意の北欧ネオクラシカルフレーバーも全編にフィーチュアされているが、Henrik Poulsen のどこかぎこちないピッキング/フィンガリングのせいで、フレーズに込められた哀感が伝わってこないんだな、これが。(もしくは込めていないか・・・)
それにしても、RAINBOW の "Stranded" とあまりにも同一なリフが驚愕の "Shine On"、FAIR WARNING の驚く顔が目に浮かぶ "Refugee" など、どこかで聴いたようなフレーズが随所に顔を出すのは「ご愛敬」ではなく「興ざめ」だよ。"Seven Doors Hotel" の出来も「?」だし。
満足度 : 79%